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導入半年で月80時間の時間外労働を削減──食品卸売業の営業マンにゆとりが生まれたその背景に迫る

導入半年で月80時間の時間外労働を削減──食品卸売業の営業マンにゆとりが生まれたその背景に迫る

株式会社アイスライン

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岡山県にある氷および氷加工品の製造販売、ホテルやレストラン用食材の販売を行っている卸売会社。

https://www.iceline.co.jp/

受発注業務をもっと効率化したい──。事業のデジタル化に興味がありながらも、一歩を踏み出せず、既存の業務のやり方にとどまっている企業は少なくない。
そこでクロスマートは、食品卸売業者向け受発注システム『クロスオーダー』を導入した企業を迎え、「業務のデジタル化で何が変わった?」をテーマとしたセミナーを開催した。

登壇したのは、岡山県内のレストランやホテル、個人店向けに業務用食材を専門とした卸売業を営む株式会社アイスライン。同社は、2022年3月に『クロスオーダー』を導入し、約半年ですでに500社近い取引先との受発注に同サービスを活用している。

今回は、クロスオーダー導入を中心となって進めていったアイスライン食品事業部・甲斐氏に、クロスオーダー導入に至った背景から、導入後の効果まで思う存分語ってもらった。

なお、モデレーターは、クロスマート取締役・岡林が担当。本記事は同セミナーの内容をレポートするものである。

登壇者プロフィール

株式会社アイスライン 食品事業部 甲斐 幸史 様

株式会社アイスラインは、岡山県にある氷および氷加工品の製造販売、ホテルやレストラン用食材の販売を行っている卸売会社。
今年の3月からクロスオーダーの活用を始め、現在では500社近いお取引先様からの発注にクロスオーダーをご活用中。

クロスマート株式会社 取締役 岡林 輝明

慶應義塾大学卒業後、2013年にキーエンス入社。法人向けコンサルティング営業を経験。2015年Qrioに入社、B2BSaaSサービスの事業責任者を務める。
2019年に執行役員として入社し、2021年取締役就任。

営業マンの労働環境を良くしたい

試行錯誤の末、自社システムを構築

「10年前までは、伝票入力から倉庫のピッキング、積み込み、配送、納品、集金まで、営業マンが一連の業務をすべて担当してました」そう話すアイスラインの甲斐氏。当時営業マンは、伝票入力のために早朝から出社したり、勤務時間に終わらない場合は残業したりすることもあった。甲斐氏は、そんな営業マンの労働環境に課題を感じていた。

その後、転機が訪れる。ある取引先に合わせ社内でも受注システムを導入しなければならなくなったのだ。

「最初はシステムを導入することに乗り気ではなかったんです。しかし、使ってみると思っていたよりも伝票入力が楽になって。そこで、弊社でも携帯で受注できるよう独自の受注システムを構築しました。それが2019年の頃です。当時は画像を取り入れることができなかったので、あくまでもFAXの代用として自社システムを使い始めました」(甲斐氏)

自社システムの壁に直面

だが、自社システムを構築したものの、取引先企業内では簡単に広まらなかった。というのも、自社システムを案内したうち、約半分の店舗が快く登録してくれたものの、実際は登録店舗の約4割しか利用していなかったからだ。

「自社システムの稼働率があまり良くなくて。結局、10年前のやり方と同じFAXや電話からの受注に逆戻りしてしまいました。そんなこともあり、受注入力は相変わらず営業マンが行っていたんです」(甲斐氏)

一方、取引先からは「LINEを使って発注したい」という声も寄せられていた。
もっと自社に合うシステムがないだろうか──。そんな想いを抱きながらサービスを調べている中で、ある時「これだ!」とピンと来たのがこのクロスオーダーだったという。

クロスオーダーを決めた最大の理由は、担当者の熱意

導入にあたっては、「クロスオーダー以外の他社サービスにも目を通していた」と打ち明けた甲斐氏。最終的にクロスオーダーに決めた理由は何だったんだろう。

「クロスオーダーは、弊社の基幹システムとの連携がしやすかったからです。また、営業担当者のレスポンスが早く、その対応力にも惹かれました。それが最大の決め手ですね」と頬を緩める甲斐氏。

クロスオーダー導入以前のシステムからの受注は、全体のおよそ30%。その内訳は、自社システムが20%、他社システムが10%だ。

「クロスオーダー導入後は、システムからの受注を全体の60%まで引き上げたい」と甲斐氏は語る。

次のセクションでは、クロスオーダーの導入を決めた後の周りの反応について見ていきたい。

クロスオーダー導入時の周りの反応は三者三葉

社内の抵抗はなし。システム導入に賛成の声

受発注業務にクロスオーダーの導入を決めたアイスライン。モデレーターの岡林氏は、導入を決めた際の社内での反応を尋ねていった。

「もともと自社システムを取り入れているので、社内での抵抗はありませんでした。システムを導入すれば作業時間が短縮されるとみんな分かっていたんでしょう」(甲斐氏)

その後、クロスオーダーの導入において、まずはこれまでシステム受注をしていない取引先を中心に営業をしていったという。

「営業マンがチラシを持って取引先に行き、個々に登録をお願いしていきました。その場で取引先の担当者と一緒にLINEを登録することも多かったです。クロスマートさんが得意先の情報を事前に登録してくれていたので、スムーズにその日から使うことができました」(甲斐氏)

また、クロスオーダーの登録が進まない取引先に対しては、請求書にチラシを同封して告知を進める。取引先からの反響も良く、着々と新規登録が進んでいった。

取引先からは冷ややかな反応も。メリットを丁寧に伝えていった

実際、クロスオーダーの導入に対し取引先はどのように感じていたのだろうか。

「コミュニケーションツールとして、もともとLINEを利用している方が多かったので、抵抗なくすんなり受け入れてくれましたね」(甲斐氏)

一方で、長年FAXを利用していた方からは、「それって結局お宅がラクになるだけでしょ」といった冷ややかな反応も多かった。

「もちろんLINEに慣れていない方もいて。そういった方に対しては、例えば『LINEだと商品画像で確認ができる』『LINEだけの特売商品もある』というように、取引先側のメリットを丁寧に案内していきました」(甲斐氏)

その結果、新規登録が順調に増えていき、継続率は9割弱を維持している。

ここでモデレーターの岡林が、他社では次のような反響があると例を挙げた。

「インタビューや展示会など、いろいろな飲食店さんとお話をする機会があるのですが、その中で多いのは、『今まで社員でなければ発注できなかったのが、発注した内容がLINEでリアルタイムに共有できるため、アルバイトの方に任せられるようになった』といった声です。他にも『電話で発注するよりもLINEの方が気軽なので、必要以上の挨拶が省ける』『履歴が残る』『場所を選ばずに発注ができる』など。最初は抵抗があっても、使い始めたらすごく便利だと言っていただけるのもクロスオーダーの特徴ですね」(岡林氏)

基幹システムとの連携はスムーズ、受注はノーストレスに

ここでは導入の流れを見ていきたい。アイスラインは、2021年12月末にクロスマートと契約し、翌2022年の1月中旬からクロスオーダーの導入に向けて本格的に動きだした。その後、基幹システムとの連携がスムーズに行うことができたため、実質1ヶ月半という短い準備期間を経て3月から稼働している。

「現在、受注したCSVデータはすぐにアップロードされます。過去においては、データを取り込んだり更新したりする間、受発注システムが止まるためクレームが発生することがありました。しかし、クロスオーダーは更新やアップロードをしている間も止まることなく稼働しています。また、連携の部分はRPAで自動でできるようにしたため、受注に関して手は一切かかりませんね。ノーストレスです(笑)」(甲斐氏)

導入時を改めて振り返ってみても特に大きなトラブルもなく、順調に進めることができたようだ。

最後のセクションでは、クロスオーダー導入後の効果について見ていこう。

導入後に起きた変化、予想以上の効果

紙のチラシから商品画像付きの販促で売上アップ

アイスラインでは、もともとチラシを使った販促を行ってきた。クロスオーダーを導入後は、具体的にどんな変化があったのだろうか。

「毎月、特売品のチラシを自社で制作して営業マンが取引先に持参していたんです。ただ画像を入れていなかったので、お客さんからは『これってどんなもの?サンプルを見せて』と言われることが多々あって。一方、クロスオーダーではLINE上に画像入りで商品を掲載できるので、見られた方の反応が違いますね。毎月月末に一斉配信するんですが、配信した瞬間が一番売り上げがいいです」(甲斐氏)

今は紙のチラシとクロスオーダーのチラシ商品とを比較すると、販売率はクロスオーダーのチラシ商品の方が高いという。「やはり、取引先のお客様にとって商品画像が見えることが良かったんでしょう」と甲斐氏は話す。

さらに、現在はカタログ機能を活用した販促の準備も始めているというアイスラインに対し、岡林氏は口を開く。

「カタログ機能を使う会社さんも徐々に増えており、皆さん軒並み売り上げを上げていますね。やはり飲食店さんから見ても、商品が探しやすくなり利便性を感じていただけているようです。

また、これまで営業宛てに『こんな商品ありますか』と問い合わせが来ていたんですが、カタログで検索できるようになり営業の方の負担もかなり減っているそうです。また、カタログを見るためだけにクロスオーダーを使い始めたお客さんも多いようで。我々もこれからどんどん機能をアップデートしていきたいと思っています」(岡林氏)

営業マンたちにゆとりが生まれた

クロスオーダーを導入したことで、取引先の満足度はかなり向上したという甲斐氏。続いて、自社にどのような変化があったのかを尋ねてみた。

「営業マンたちにゆとりが生まれました。事前にLINEで受注確認ができるため、当日のスケジュールを前もって把握できるようになったんです。これは予想していた以上の効果ですね。今までどれだけ注文が入っているか確認するために、朝6時頃に出社をしている者もいたのですが、今はだいたい営業マンたちは8時半ごろに出社しています」(甲斐氏)

導入前に抱えていた労働環境の課題に明るい兆しが見えてきたという。

「現在、システムからの受注は45%以上となっています。クロスオーダー導入前は30%ほどでしたから、確実に上昇していますね。ざっと計算しても全体で月間80時間ほど、時間外労働を削減できていると思います。目標はシステムからの受注を60%にすること。今後、15%以上増えれば、さらに営業マンたちは働きやすくなるでしょう」(甲斐氏)

クロスオーダーの機能をどんどん活用していきたい

「費用対効果に充分満足している」と語る甲斐氏。クロスオーダー導入に確かな手応えを感じている。そんな同氏に、今後どのようにクロスオーダーを活用していきたいのか、最後に聞いてみた。

「大きく2つですね。1つはFAX‐OCRの活用です。LINEからの受注を伸ばしていく一方、まだまだLINEへの切り替えが難しい取引先も少なくありません。また、商品数や先方の様式によってFAXでなければどうしてもできないという方もいます。そういった方には、FAXでの発注からデータ化ができるようにしていきたいですね。
そしてもう1つは、前述の通りカタログ機能の充実です。まずは1,000アイテムからスタートする予定ですが、ゆくゆくは2,500アイテムまで伸ばしていきます。
あとそれから…電子請求書の導入も本気で考えていきたいですね」と意気込みを語った。

当初はシステム導入に積極的でなかったというのがまるで嘘のように、今はクロスオーダーのあらゆる機能を活用して業務の最適化を目指すアイスライン。その背景には、「自社の営業マンの負担を少しでも軽くしたい」「お客様に喜んでもらいたい」という強い信念があるからだ。現在、システム導入で悩んでいる方は、ぜひアイスラインの事例を参考にしていただきたい。

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