

株式会社つま長
豊洲市場内で青果の卸売を営む株式会社つま長さん。日本料理店や寿司店、フレンチなど多彩な飲食店のニーズに応じ、旬の野菜や希少野菜、高級果実を届けています。豊富な品揃えに加え、料理人一人ひとりに寄り添った提案力と、小回りの利くきめ細やかなサービスを強みとしています。今回は、アナログな受発注業務から脱却し、DXによる業務効率化を進められた同社に、「クロスオーダー受発注」および「クロスオーダー請求書」の導入背景、数値としての劇的な効果、そしてDXがもたらした社内の変化について詳しくお伺いしました。
以前は、お客様からの注文のほとんどがLINEやFAX、一部は留守番電話で届いていました。毎朝、受発注担当のスタッフが夜中から出社し、LINEで届いた大量の注文を紙に印刷。それを1枚ずつ確認しながら、Excelへ入力して注文内容を取りまとめていました。
特に問題となってきたのは、1日の受注件数が80件、90件と増えていくにつれ、この注文の取りまとめ作業だけで手一杯になってしまうことでした。その後の基幹システムへの入力作業にも毎朝約3時間かかっていました。その膨大なデータ量と入力作業の手間は、事務スタッフ1人では回らない状態になりつつありました。
また、お客様は、私たちが商品の内容を理解していることを前提に注文されるため、「冷凍わさび1箱」「大葉1パック」といった簡単な表記だけで注文が届くことがほとんどです。しかし、お客様によって使用するメーカーやサイズ(大きめ・小さめ)などのご要望はさまざまです。
ベテランスタッフであれば、「このお客様ならこのメーカー」「このお客様の大葉は小さめ」といったことを経験から判断できますが、新人スタッフにはその判断ができません。そのため、「これで合っていますか?」とベテランスタッフに確認する場面が何度も発生し、業務が属人化してしまうことも大きな課題でした。
同業他社の導入事例の記事を見て「LINEを活用したサービスで受発注ができるなら、うちが抱える課題を解決できるかもしれない」と思い、問い合わせたのが始まりでした。内容を聞いてすぐに、ほぼ即決で導入を決めました。
何より魅力的だったのは、お客様がスマートフォンで注文を入力してくれる時点で、私たちの基幹システムの「商品コード」と紐づいた正確なデータとして届く点です。
導入を案内するにあたっては、少し工夫をしました。いきなり全商品を並べた画面を渡してしまうと、商品の選択肢が多すぎてお客様が「見づらい、面倒くさい」と感じ、二度と使ってくれなくなるリスクがあります。そこで、最初はお客様からこれまで通りLINEなどで注文をもらいながら、私たちは1ヶ月かけてそのお客様がよく頼む決まった品物を裏側で登録し続けました。
そして、「あなた専用のマイリスト(注文画面)を作りましたよ」という状態でアカウントをお渡ししたのです。そうすることで、開いた瞬間に自分がいつも使う商品だけが綺麗に並んでいるため、デジタルが苦手な方でも抵抗なく使い始めてもらうことができました。現在では、全取引先の約6割にクロスオーダーをご利用いただいています。

一番の驚きは、毎朝3時間かかっていた基幹システムへの手入力作業を、大幅に削減できたことです。クロスオーダーを通じてデジタルデータでお客様から注文が届くため、私たちは管理画面から受注CSVデータをダウンロードし、そのまま既存の基幹システムへアップロードして取り込むだけになりました。
これまでは、注文内容を一からすべて手入力し、その後に単価を入力するという途方もない作業をしていましたが、今では注文の内容をデータとしてそのまま取り込めるので、その後は数量と単価を最終確認するだけ。朝の事務作業にかかる時間は劇的に削減されました。
現在、おかげさまで取引先数や注文量が以前よりも大きく増えていますが、もし当時のまま注文書を一からすべて手入力する体制を続けていたら、今の業務量には絶対に対応できなかったと思います。人手を新しく増やすことなく、当時の少人数のスタッフのままこれだけの売上拡大に対応できているのは、間違いなくこのシステムのおかげです。
また、商品名の横に「大きめ希望」などお客様ごとの細かな好みやメモをあらかじめ登録しておけるようになったため、新人スタッフでも迷わず判断でき、ベテランスタッフへ都度確認することなく、正確に品揃えできるようになりました。
2025年8月にクロスオーダー請求書・納品書も契約しました。それまでは、別の請求書サービスを一部で使っていましたが、メールアドレスをご登録いただいていないお客様については、郵送代行サービスを利用して請求書を発送する必要があり、オンラインと郵送の両方を管理しなければならない点も負担になっていました。さらに、毎日の納品書は、スマートフォンで1枚ずつ「パシャ、パシャ」と撮影し、その都度LINEで送信していました。多い日には約50枚にもなり、非常に手間のかかる作業でした。
これがクロスオーダー請求書・納品書を導入してからは、受発注と同じ流れのシンプルな画面・シンプルな操作方法で、電子納品書・請求書をメールやLINEへ一括送信できるようになりました。紙での印刷・手渡しや、毎日の写真撮影の手間がなくなり、納品書に関連する日々の作業だけで「毎日1時間」の削減に成功しています。
お客様側にとっても、すでに魚屋さんなど別の取引先を通じてクロスオーダーの画面を見慣れているケースが増えており、「ああ、あのシステムね」と、スムーズに受け入れてもらえています。相手が未読か既読かも画面上でパッと確認できるため、届いているかどうかの不安も少なくなりました。
また、クロスオーダーでの受発注のLINE化が難しかったお客様であっても、「請求書と納品書をオンラインで送りたいので、メールアドレスを教えてください」とご案内すると、メールアドレスをご登録いただけるケースも増えています。結果として、注文は今まで通りのLINEやFAXのままであっても、出口である帳票関連は全てデジタルへ一本化するという、非常に実用的な切り分け運用ができており、業務効率化につながっています。

私たちは今、受注データの振り分けに加え、在庫状況や曜日ごとの注文数などを連動させる、さらに一歩踏み込んだ業務効率化を模索しています。
世の中には、まだまだ「パソコンやエクセルは苦手だから」「新しい仕組みは面倒くさいから」と、アナログな作業をそのまま続けている会社が多いかもしれません。でも、無料で使える便利な機能や、クロスオーダーのような優れたサービスを知らないまま、現場が疲弊していくのは本当にもったいないことです。
今の時代、働き方改革や人手不足への対応を迫られる中で、卸売業者が生き残っていくためには、こうしたデジタル化の武器を積極的に、そして早く取り入れていった方がいいと確信しています。クロスマートの皆さんは本当に一生懸命で、卸の現場に寄り添ってサポートしてくれます。迷っているのであれば、少しでも早く一歩を踏み出すことをおすすめします。
株式会社つま長様は、2024年よりクロスオーダーをご利用いただいております。
導入初期より、社長様には運用面でさまざまな工夫とご協力をいただきながら、受発注業務の安定稼働に加え、納品書・請求書のデジタル化も実現することができました。
担当者として、その取り組みをご一緒できたことを大変嬉しく思っております。
今後はさらに業務効率化を加速させつつ、売上拡大にも貢献できるよう販促機能のご活用支援や新機能のご提案を通じて、引き続き伴走させていただきます。
これからも貴社の発展に少しでもお力添えできるよう努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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